望遠鏡で得られた宇宙のデータは、ほとんどの場合、グラフや画像などに変換されます。データを目で見えるように「可視化」するのです。上の映像は、言語以外の音を使って情報を伝える「ソニフィケーション(sonification)」という手法を天体画像に応用し、画像を音として聞くことができるように「可聴化」したものです。

上の映像で表示されている画像は、地球から約2万光年の距離にある「ウェスタールンド2」という巨大な星団とその周辺をとらえたものです。ハッブル宇宙望遠鏡(緑と青)とチャンドラX線望遠鏡(紫)のデータが合成されています。

画像は左側から音へ変換されていきます。明るいところほど音が大きくなります。また音の高さは画像内の垂直方向の位置に対応しており、画像上部にいくほど音が高くなっています。ハッブルのデータは弦で、チャンドラのデータはベルで表現されています。なおハッブルの画像は、打ち上げ25周年を記念して公開された画像です。

こちらはティコの超新星残骸を音にしたものです。画像の中央から外へ広がるように音に変換されています。超新星残骸の部分はチャンドラのデータで、さまざまな色は、地球に近づいたり遠ざかったりする異なる元素と関連する周波数帯を表しています。たとえば赤は鉄、緑はケイ素、青は硫黄を表しています。(参考記事)チャンドラX線望遠鏡がとらえたティコの超新星残骸の最新画像

赤い光は低い音、青や紫の光は高い音になるように音に変換されています。白い光は、光の周波数を音の周波数として解釈し、人間の可聴域に入るように50オクターブ下げられています。画像内にあるハッブルがとらえた星々はハープの音色になっています。

こちらは楕円銀河M87の中心にある超巨大ブラックホールとその周辺を音にしたものです。チャンドラ(青)や電波望遠鏡VLA(赤とオレンジ)の画像が合成されています。画像はM87の超巨大ブラックホールからジェットが噴出し、周囲の高温ガスの雲と相互作用しているようすを示しています。

この映像では、3時の位置から時計回りに音に変換されています。中心から遠い光は音が高く、明るい光は大きく聞こえます。電波はX線よりも音が小さくなっています。

Credit:
X-ray: NASA/CXC/SAO/Sejong Univ./Hur et al; Optical: NASA/STScI; Sonification: NASA/CXC/SAO/K.Arcand, SYSTEM Sounds (M. Russo, A. Santaguida)

(参照)Chandra X-ray Observatory

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